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大統領のスーパーボウル?大注目のトランプ氏演説を解説 - 朝日新聞

 アメリカのトランプ大統領が米東部時間5日午後9時(日本時間6日午前11時)から、「一般教書演説」を行います。大統領が年初に「これまでの1年」と「これからの1年」について述べる機会ですが、今年は大きな注目を集めています。そもそも一般教書演説って? なぜこんなに注目されているの? トランプ氏は何を話すつもりなの? 上智大の前嶋和弘教授(米国政治)に解説してもらいました。

――「一般教書演説」とは?

 「State of the Union Address」を日本語に訳したものです。大統領が議会に対して、「合衆国の現況」(State of the Union)について「演説する」(Address)ことを意味します。

――何で定められているのですか?

 合衆国憲法です。大統領について定めている第2章の、3条に「大統領は連邦議会に対し、連邦の状況に関する情報を随時提供する」とあります。これに基づいています。

――始まったのは初代のワシントン大統領(在職1789~97年)です。なぜ、「一般教書」というのですか?

 私は学生時代から米国政治を勉強・研究していますが、なぜそう呼ぶのか。確かに違和感がありますよね。米国の大統領には三つの「教書」があります。「予算教書」、「大統領経済報告」、それに「一般教書」です。前者二つに演説はありません。また、それらに比べると、「一般教書」は、まさに一般の人びとの状況を示しているので、そう訳されているのでしょう。文書を提出して書記に代読させた伝統から「教書」という日本語訳になったといわれています。また、大統領が議会に対して、「書面をもって(合衆国の現況を)教える」ということから、「教書」とされています。

――どのようなことを話すのですか?

 すごく簡単に言うと、報告とお願いです。まず、過去1年の国の状況を議会に報告します。たとえば「景気がよくなった」などということを並べて、「国家は健全だ(ストロング)」だと報告します。その後、「でも、私としてはまだやることがある」として、自らの政策を成し遂げるのに必要な法律の制定を請うのです。「ストロング」という言葉は、ここ最近の一般教書演説の決まり文句ですが、たとえばオバマ前大統領、その前のブッシュ氏も演説に毎年、組み入れていました。

――日本の首相が、年始にこれから1年間の目標や課題にどう取り組むかを打ち出す「施政方針演説」とどのように違いますか?

 「報告とお願い」という二つの要素で成り立っているという点では似ているとも言えます。ただ、日本の場合は議院内閣制で、議員が内閣を兼ねますよね。つまり、内閣を構成する議員が自ら法案を提出し、自分で立法化を進めることができます。米国の場合は三権分立が日本より強いので、大統領は上下両院でまとまった法案にサインをする権限はありますが、法案を提出したり、それについて議会で審議に加わったりすることはできません。そのため、一般教書演説の方が「お願い」の色合いはとても強くなります。

――近年は「1月最後の火曜日」となることが多かったですよね。

 そもそも日付は特に決められて…

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