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両親「学校の責任重い」…山口・高2自殺報告 「いじめ」教員加担 : 国内 - 読売新聞

 山口県周南市で2016年7月、県立高校2年の男子生徒(当時17歳)が自殺した問題で、県のいじめ調査検証委員会から報告書を受け取った生徒の両親と代理人弁護士が6日、県庁で記者会見した。報告書では、教職員による「いじめに類する行為」があったと指摘しており、両親は「県教育委員会や現場の教職員の皆さんは、問題に向き合い、二度と同じ過ちを繰り返さないよう教訓にしてほしい」と訴えた。

 生徒は16年7月、貨物列車にはねられ死亡。県教委の第三者委員会の調査を不服とする両親の要望を受け、検証委が再調査していた。

 父親は、約100ページに及ぶ報告書について、「息子の気持ちに寄り添ってくれた」と評価。一方で、「息子が受けた苦痛、屈辱、孤立は、同級生たちが『いじり』と呼ぶほど軽いものではなかった」とした。

 また、「子どもたちを守るべき教員が加担したというのはショック。早急に対策を検討してほしい」と求め、「報告書の指摘には、胸が押しつぶされそうな気持ちになった。学校の責任は言葉にならないほど重い。重く受け止めてほしい」と語った。

 母親は、前回の県教委調査で真相究明が進まなかった点を批判し、「今後は、県教委や学校側で、再発防止に向けてどう具体的な行動に移していただけるか、見つめていきたい」と述べた。

 いじめ防止対策推進法では、いじめを生徒間におけるものと定め、教職員は含んでいない。報告書では、雑用の押しつけなど教職員による五つの行為を「いじめに類する」と判断。生徒のストレス要因になったとし、「教職員による十分な配慮と対応が行われていれば、自殺を防ぎ得た可能性があった」と指摘した。

 県教委学校安全・体育課は「報告書の指摘や提言を厳粛に受け止め、対策や再発防止に全力で取り組んでいきたい」とした。

 いじめ問題に詳しい鳴門教育大学の阿形恒秀あがたつねひで教授は「学校という空間を管理し、大人である教員の言葉や行為は、子どもにとって大きな影響を持つ。いじめを助長することにも、逆に子どもを助けることにもつながる。教員はその自覚や責任、覚悟を持つ必要がある」と話している。

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